健康寿命をのばそう SMART LIFE PROJECT

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  • 病気について知る

私たちのからだは私たちが食べたものでつくられています。バランスのとれた適切な量と質の食事を、1日3食規則正しく食べることが健康なからだの土台となります。生活習慣病を予防するためには、食生活を整えることが重要です。

適正体重を維持しよう

体重は健康と栄養状態の目安として重要です。太り過ぎはがん、循環器疾患、糖尿病などの生活習慣病の原因となりますが、一方でやせ過ぎも若い女性では骨量減少、低出生体重児出産のリスクがあり、高齢者では虚弱の原因となるなどの問題があります。自分の適正体重を把握し、維持するようにしましょう。

適正体重を知っていますか?

自分の適正体重は、Body Mass Index(BMI、体格指数)という指標で知ることができます。

BMIの出し方

適正体重の範囲

年齢(歳) 目標とするBMI(kg/m2
18~49 18.5~24.9
50~64 20.0~24.9
65~74 21.5~24.9
75以上 21.5~24.9

「日本人の食事摂取基準(2020年)」(厚生労働省 「日本人の食事摂取基準」策定検討会)

※もっと詳しく知りたい方へ
「日本人の食事摂取基準(2020年)」(厚生労働省 「日本人の食事摂取基準」策定検討会)

主食・主菜・副菜を組み合わせてとろう

忙しいときや外出の際には、食事を丼ぶりものやめん類だけで済ませてしまうことはありませんか。単品では栄養バランスが偏りがちになります。
また、高齢になると、食事の量が少なくなるうえに、あっさりしたものを好むようになり、たんぱく質やエネルギーなどのからだに必要な栄養が不足することがあります。
主食・主菜・副菜を組み合わせて、適切な量の食事をバランスよくとりましょう。

主食・主菜・副菜

栄養素の働き

栄養素 主な働き









炭水化物/糖質
  • 炭素と水素の化合物で、消化されてエネルギー源となる。
たんぱく質
  • 筋肉・臓器・皮膚・毛髪などの体構成成分、ホルモン・酵素・抗体などの体調節機能成分、豆・卵・肉・魚などの食品成分として存在する重要な栄養素。
脂肪/脂質
  • 体内でエネルギー源として、あるいは細胞膜を構成する成分や生理活性物質として働く。
アミノ酸
  • エネルギー産生栄養素のひとつであるたんぱく質を構成する有機化合物。
  • 20種類あるが、ひとつでも欠けるとたんぱく質を合成できない。
カリウム
  • 人体に必要なミネラルの一種で、浸透圧の調整などの働きをする。
  • ナトリウムを排出する作用があるため、塩分の摂り過ぎを調節する上で重要。
カルシウム
  • 人体に最も多く含まれるミネラルであり、骨や歯を形成する。
食物繊維
  • 食べ物の中に含まれ、人の消化酵素で消化することのできない物質。
  • 整腸作用など身体の中で有用な働きをすることが注目され、第6の栄養素といわれることもある。
タウリン
  • たんぱく質が分解される過程でできるアミノ酸に似た物質。
  • 魚介類や軟体動物に多く含まれ、消化管内でコレステロールの吸収を抑える働きなどを持つ。
中性脂肪/トリグリセリド
  • 肉や魚・食用油など食品中の脂質や、体脂肪の大部分を占める物質。
  • 単に脂肪とも呼ばれる。
  • 人体に必要なミネラルの一種で、赤血球のヘモグロビンに多く存在する。
  • 不足すると貧血を起こす。
ナトリウム
  • 人体に必要なミネラルの一種で、浸透圧の調整などの働きをする。
  • 主に食塩の形で摂取される。
ビタミン
  • エネルギー産生栄養素に比べ微量ではあるものの、人体の機能を正常に保つため必要な有機化合物。
  • 体内ではほとんど合成することができないため、食物から摂取する必要がある。
不飽和脂肪酸
  • 脂肪の構成要素である脂肪酸のうち、植物や魚の脂に多く含まれるもの。
  • 体内で合成できないため、摂取する必要がある必須脂肪酸はこれに含まれる。
ブドウ糖
  • 自然界に最も多く存在する代表的な単糖類。動植物が活動するためのエネルギーとなる。
  • 脳がエネルギーとして利用できる唯一の物質で、人体にとっても重要な栄養素。
マグネシウム
  • 人体に必要なミネラルの一種で、リンやカルシウムとともに骨を形成するほか、体内のさまざまな代謝を助ける機能を持つ。
リン
  • 人体に必要なミネラルの一種で骨や歯を形成する。
  • 体内のさまざまな細胞に存在する。
リン脂質
  • 細胞膜を形成する主な成分で、体内で脂肪が運搬・貯蔵される際にたんぱく質と結びつける役割を担い、情報伝達にも関わる。

「何」を「どれだけ」食べればよいのかな?

コマが回転し続けるように、バランスよく食事をとりましょう

実際に望ましい食生活をするためには、どのような食事をすればよいのでしょうか。厚生労働省と農林水産省の共同により策定された「食事バランスガイド」では、1 日に「何を」「どれだけ」食べたらよいかの目安が、コマのイラストによりわかりやすく示されています。

食事バランスガイド

食事バランスガイド

※クリックすると別ウインドウで拡大画像を開きます

自分の適量を知りましょう

1日に必要な食事の量には個人差があり、性別や年齢などにより異なります。自分の適量を知り、バランスよく食事をとりましょう。

摂取の目安

摂取の目安

※もっと詳しく知りたい方へ
「食事バランスガイド」について(厚生労働省)

塩は控えめにしよう

塩をとり過ぎると、血圧が上がって循環器疾患のリスクが高まったり、胃がんのリスクが上昇したりします。日本の食生活では、伝統的にしょうゆやみそ、漬物など塩を用いた調味料や食品を多くとる傾向があります。低塩の調味料を使用したり、風味づけに香味野菜を使うなど、できるところから減塩に取り組んで、徐々にうす味に慣れていきましょう。

ナトリウムの目標量(食塩相当量:g/日)
年齢(歳) 男性 女性
1~2 3.0 3.0
3~5 3.5 3.5
6~7 4.5 4.5
8~9 5.0 5.0
10~11 6.0 6.0
12~14 7.0 6.5
15~17 7.5 6.5
18~29 7.5 6.5
30~49 7.5 6.5
50~64 7.5 6.5
65~74 7.5 6.5
75以上 7.5 6.5

「日本人の食事摂取基準(2020年)」(厚生労働省 「日本人の食事摂取基準」策定検討会)

日本人の食事摂取基準(厚生労働省)

食品に含まれる塩分量の目安

食品に含まれる塩分量の目安

減塩のコツ

減塩のコツ

野菜をたくさん、果物も適度にとろう

野菜や果物にはビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。
毎日しっかりとることが、がんや循環器疾患、糖尿病の予防のために大切です。

野菜をたくさんとろう

野菜摂取量の目標

野菜がからだによいことがわかっても、今まであまり食べていなかった場合には、たくさんとるのが大変かもしれません。野菜を食べるときには、いためたり、ゆでたり、蒸したりするなど、熱を加えると、かさばらずに食べやすくなります。なお、調理するときには塩分をとり過ぎないように注意しましょう。

野菜100gの目安

野菜100gの目安

果物を毎日とろう

果物は、毎日少しずつ食べるように心がけましょう。
果物が不足すると、がんになる恐れが高まることがわかっていますが、果物をたくさん食べれば食べるほど危険性が低下するというものではありません。
また、果物は野菜と異なり、糖質を多く含んでいるため、とり過ぎると中性脂肪が増えたり、肥満になったりする恐れがあります。

1日分の果物の目安(約100g)

1日分の果物の目安(約100g)

食事は家族や仲間と一緒に楽しくとろう

子どもや高齢者の「孤食」が問題となっています。一人で食事をすると、食べるものが偏って、栄養バランスをとりにくくなりがちです。家族と一緒に食事をする頻度の少ない子どもには肥満などの生活習慣病が多いという報告もあります。
家族みんなで食卓を囲む団らんの場で、子どもは正しい食生活の基礎や、食事のマナーなどを学び、コミュニケーション能力をはぐくんでいきます。家族や仲間と共に毎日の食事をおいしく味わいながら食べる「共食」が、こころとからだの健康のために重要です。

共食の利点

共食の利点

市販食品や外食メニューの栄養成分を確認しよう

近年では、食生活やライフスタイルの多様化に伴い、家庭での食事だけではなく、市販食品の利用や外食の機会が増えています。健康的な食生活のために、これらを上手に活用していきましょう。

栄養成分表示を見てみよう

市販食品には主な栄養成分が表示されているものが多くあります。何がどれだけ含まれているのか確認する習慣を身につけましょう。

栄養成分表示の見方

栄養成分表示の見方

※もっと詳しく知りたい方へ
【消費者の方向け】栄養成分表示の活用について(消費者庁)

外食のポイント

外食のポイント

外食店を選ぶ際には、お店や自治体の発信する情報を上手に活用しましょう。
レストランなどで外食する際にも、食事に含まれる栄養成分をメニューやリーフレット、ホームページなどで知ることができるお店が増えています。食事を選ぶときの参考にするとよいでしょう。

「栄養成分」や「食事バランスガイド」のコマの表示を進めたり、野菜たっぷり・食物繊維たっぷりといったヘルシーメニューの提供に取り組む店舗を「栄養成分表示の店」、「健康づくり協力店」、「健康づくり支援店」などとして登録する制度を作っている自治体もあります。お近くに登録されたお店があるか、自治体のホームページなどを調べてみましょう。

もっと詳しく知りたい方へ

こちらで、理解をより深めることができます。

健康・栄養情報(国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 国立健康・栄養研究所)
e-ヘルスネット〔情報提供〕(栄養・食生活)(厚生労働省)
食育の推進(厚生労働省)